【初心者向け】電動モビリティの扱い方や注意点
電動モビリティは、環境に優しく、効率的な移動手段として注目されていますが、未経験の方や初心者にとってはその使用方法や管理がわからないことで怖いと感じることもあります。
本記事では、電動モビリティの基本的な知識から実際の使用方法、さらには充電やトラブルシューティングについて詳しく解説します。まずは、電動モビリティがどのようなものか、そしてその種類や用途について学び、次に安全に運転するための具体的な手順を確認します。
さらに、充電の方法や所要時間、よくあるトラブルとその解決策も紹介しますので、これから利用を考えている方には非常に役立つ内容が詰まっています。この情報を基に、安心して電動モビリティを楽しむための一歩を踏み出しましょう。
電動モビリティとは?
近年、持続可能な交通手段として注目されている「電動モビリティ」これは電気エネルギーを動力源として利用する移動手段を指し、環境負荷が少なく、ガソリン代と比べその充電に必要な電気代もはるかに安価であったりと、その利便性が評価されています。
電動モビリティは、電気モーターを搭載した移動手段で、内燃機関を使用せず、バッテリーや外部電源により動作します。このテクノロジーは、一般的に排出ガスゼロという特徴があり、温暖化対策としての側面もあります。
都市の交通問題や大気汚染の軽減を目指す意味でも大きな役割を果たすことが期待されています。さらに、技術の進歩によりバッテリーの持ちや充電の効率が向上し、ますます利用しやすくなっています。
本記事で扱う電動モビリティ
電動モビリティは、個人用の電動アシスト自転車や電動スクーターなどから、さらには自動車、電車、バスなどさまざまな形態があり、それぞれに異なる用途で、利用者にメリットをもたらしています。
ですが、本記事では2023年7月に特定小型原付(16歳以上で免許不要で公道走行可能な車両)として利用可能となった自転車タイプやスクータータイプのものを中心に説明していきます。加えて、特定小型原付ではない“電動アシスト自転車”との比較も行っていきます。
電動モビリティの比較とそれぞれの使用方法
電動モビリティは、環境に優しい移動手段として多くの人々に利用されています。自動車などとの併用を考えて軽量化に特化したデザインや、大容量バッテリーで高い機動性を持つモデルが登場しており、効率的な移動が可能です。本章では、電動モビリティの乗り方や操作手順、安全運転のポイントについて詳しく解説します。
電動モビリティの種類と特徴
個人用の電動モビリティには大きく分けて次のようなものがあり、それぞれの特徴があります。
◦電動アシスト自転車
電源をオンオフする必要がある以外は、普通の自転車として乗ることができます。電動アシストによって、普通に漕ぐよりもはるかに少ない力で進むことができ、長距離移動が楽に行えるメリットがあります。デメリットはアシストがあっても“人が漕ぐ”という部分に変わりはないので、登り坂や長距離移動時には搭乗者の筋力や体力が必要な場合があります。
◦電動キックボード、電動スクーター、電動自転車 (特定小型原付)
電源を入れてアクセル操作だけで進むことができ、漕ぐ必要は一切ありません。長距離でも登り坂でも搭乗者の体力を一切必要とせずに進めることが大きなメリットです。デメリットはバッテリーが尽きると当然動かせず、再充電に時間を必要とします。また、登板能力を超える坂は登れません。一度の充電で走行できる距離や登板能力はメーカーや商品毎に異なるため、確認しておくことが必要です。
◦上記以外の電動モビリティ (日本の公道走行が法律で認められていないもの)
電動アシスト自転車であれば、日本の普通自転車の規格(サイズや装備など)や道路交通法による電動アシストの規定(時速24㎞を超えての補助をしてはいけない、など)に合っていないものや、電動モーターの力のみで走行する車両の場合は、特定小型原付の規定(歩道走行モードの搭載や速度制限など)に則っていない電動モビリティは日本の公道を走行することができません。インターネットの普及で世界中の商品の購入が可能ですが、自身で購入を考えられている場合は、よく確認する必要があります。
乗り方と操作手順
電動アシスト自転車の操作
電動アシスト自転車の場合、先述の“電動モビリティの種類と特徴”でも触れた通り、電源を操作する以外は普通の自転車と扱い方は何も変わりません。電源の操作も切替スイッチのオンオフやスタートボタンの長押しなど、メーカーや種類によって異なりはしますが、どれも難しいものはないでしょう。
特定小型原付の操作
特定小型原付に乗る場合、車両の機能や装備については基本的に自転車と同じ認識で大丈夫です。多くのモデルで、ハンドル、ブレーキ、シートに関しては自転車のそれとほとんど同じです。自転車と大きく異なる部分としては“➀電源を入れる”と“②アクセルで進む”の2つがありますが、➀は電動アシスト自転車の時も触れたとおりで難しいことはないですので、②について説明します。
電動モビリティの多くのモデルでアクセルはレバー形式をとっています。一般に“原付”や“バイク”と呼ばれるガソリンで走行するタイプのモーター付きの二輪車のアクセルがハンドル部分をひねる操作であることを考えると、まったく異なる操作方法と言えますが特に難しく感じることはないでしょう。
また、特定小型原付として登録されている車両の最高速度は20㎞/h(自転車と同程度の速度)であり、ほとんどの製品が急発進しないように調整されているので、いきなりアクセルレバーをフルに押し込んだとしてもゆっくり発進して徐々に速度が出るようになっています。
オート走行モードが搭載されている車両も多く、一定秒数を同じ速度で走行するとアクセルレバーを放してもオート走行してくれるので、指が疲れる心配すらありません。オート走行モードは少しのブレーキ操作で終了させることができます。
安全運転のポイント
電動モビリティを安全に運転するためには、いくつかのポイントを抑えることが必要です。
ヘルメットは努力義務となっていますが、安全のためにできるだけ着用しましょう。最近では、おしゃれな帽子タイプのヘルメットなども販売されていますので、おしゃれと安全対策を両立することも可能です。
また、少し慣れてくると油断から片手運転をしてしまうパターンがあります。自転車でも片手運転が危険なことは当然ですが、電動モーターで稼働する車両であればより危険度が増します。必要があれば、しっかりと止まって用事を済ませ、それから発進するようにしてください。
さらに、天候や路面の状態にも注意を払う必要があります。雨天時や路面が滑りやすい場合は、特にブレーキや加速に注意を払い、慎重な操作が求められます。こうした環境に応じた運転は、事故を未然に防ぐために欠かせません。
最後に、定期的なメンテナンスを行うことで電動モビリティの性能を維持しましょう。購入直後やレンタルであれば、そういった調整はお店で行ってくれています。ですが、購入したアイテムであれば持ち主の日々のメンテナンスが重要となります。
タイヤの空気圧やバッテリーの状態、ブレーキの効き具合などを点検し、異常があれば早めに修理を行うことが大切です。
充電方法や時間とトラブルシューティング
電動モビリティを有効に活用するためには、充電方法や所要時間について理解しておくことが重要です。また、充電に関するトラブルも起こり得るため、あらかじめ対策を知っておくことでスムーズに利用できます。本セクションでは、充電方法とそれにかかる時間、そしてよくあるトラブルとその対処法について詳しく解説します。
充電方法とそれにかかる時間
電動モビリティの充電方法は主に家庭用充電、公共充電、そして急速充電の3つに分けられます。多くは家庭用充電で、充電器を使用して家庭や宿泊施設のコンセントから充電します。現在、ほとんどの製品が本体から取り外してバッテリーだけを室内に持ち込んで充電可能ですが、例外もあるのでしっかりと確認しておきましょう。
一般的には100Vまたは200Vの電源を利用し、充電にかかる電気代は利用のバッテリー容量などにもよりますが、およそ30円~50円くらいです。各商品ごとにことなりますが、家庭用充電で標準的な電動モビリティが充電切れの状態からフル充電までは約3~6時間かかることが多いです。
充電にかかる費用は安く済むものの、ガソリン車とは異なり充電に時間がかかることは意識しておく必要があります。ご利用の電動モビリティが一回の充電でどれくらいの距離が走行可能なのか、自身で利用できる充電環境でどれくらいの時間を必要とするのかを知っておきましょう。
よくあるトラブルと対処法
充電方法を理解することは重要ですが、トラブルは避けて通れません。ここでは、電動モビリティに関連したよくあるトラブルとその対処法を紹介します。
まず一つ目のトラブルは、充電器が認識されないケースです。この場合、まずは接続ケーブルや充電器本体がそれぞれしっかりと接続されているか確認しましょう。問題がなければ、次に電源供給が正常であるかどうかを確認し、別の充電器やコンセントを使ってみることをおすすめします。
また、充電器とバッテリーの接触部に汚れが付着していることが原因で認識されないケースもあるため、清掃することで解決することがあります。
次に、充電したにもかかわらず、エネルギーが十分に供給されないというトラブルがあります。この場合、まずはバッテリーがしっかりと接続されているか確認しましょう。接続が不安定になっていたり、接続方法が誤っていれば、それを正常な状態に戻せばOKです。
また、残量表示が誤っている可能性や、充電が不完全だった場合も考えられます。このような場合、一度充電を外し再度接続してみるのと同時に、エネルギー残量が正常に表示されているかを確認することをおすすめします。
これらの情報を基に、充電方法やトラブルシューティングを行うことで、電動モビリティを安心して活用することができるでしょう。充電は電動モビリティライフの中心とも言える部分であり、しっかりと理解し、適切に行うことでより快適な移動手段として利用できます。